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今、必死になって読んでいる本

 今、必死になって読んでいる本、それは文藝春秋新社が出した「廃墟の光・甦えるヒロシマ」という、1961年に発刊されたロベルト・ユンクが作品で、原田義人さんが訳されました。

 でも今、読もうとしてもアマゾンで検索しても「在庫無し」になっています。大学教師の知人が図書館で借り、全部コピーしてくれました。ロベルト・ユンクはオーストリアのジャーナリストで、且つ運動家でもありました。1994年7月、81歳で亡くなっています。

 そのユンクさんが何度も広島に来て、彼の目線で多くの人を取材し、書きあげたものです。ユンクの代表作には「原子力帝国」というのがあり、これは数年前に再版されました。

 「原子力帝国」をユンクさんから直接頂き、見開きのところにはメッセージとともにサインも書いてある物を持っています。今では大切な宝物です。そのメッセージを、ドイツ語の分かる人に訳してもらおうとしましたが、その人もよく読み取れないような達筆で、書いてありました。

 僕がユンクに会ったの、たぶん1980年のことで、5回目の来日の時でした。今、考えればたいへん有名な人なのですから、それなりに意識してヒロシマのことなどを話せば良かったのでしょうけど、そんなことはほとんど考えもせず、いつもの調子で話したことは今思えば大後悔です。

 でも彼が、プロ野球・広島カープの応援歌のカセットテープが欲しいとのことだったので、購入したことはしっかりと覚えています。それが地元のユンク記念館に展示してあることは、ビックリでした。

 有名人といえば2015年にノーベル文学賞を受賞した、ベラルーシの作家スベトラーナ・アレクシエービッチも平和公園を案内したことがあるのですが、まさかノーベル賞作家になるとは想像もせず、いつもの調子で話したのは、これまた後悔です。

 ユンクさんの書いた「廃墟の光・甦えるヒロシマ」は、部落差別のこと、プレスコードのこと、子供たちが受けた心の傷のことも書かれてあります。暴力団と警察、暴力団と進駐軍のつながりも書かれてあります。

 まさに凄い観察力で、その当時の広島の「臭い」が伝わってきます。それも人間の本性に迫り、生きることの執念を描いている、我慢できない臭いであったり、希望の風を感じる爽やかな匂いでもあります。

 ユンクも日本には5回来た人とはいえ、外国人です。しかし多くの人に取材し、自国に戻ってからも、広島で彼を支えた人の協力がありました。

 彼を広島で支えた人と、ユンクとの間に取り交わされた手紙などを元に、この夏にはもっとすごい本が出版されるようです。その人もユンクさんも、もうこの世の人ではありませんが。

溝口善兵衛さん退院

 毎朝、中国新聞を開いてから最初にチェックするのは、「知事往来」の欄です。知事とは、島根県知事の溝口善兵衛さんのことです。溝口さんは2月20日に食道がんのために東京の病院に入院され、2月23日に腫瘍の摘出手術をしました。退院の当初予定は3月20日と聞いていましたが、今日6日に退院され、9日から公務復帰とのことです。

 中国電力は島根原発3号機の運転開始の手続きのために、立地自治体の島根県知事と松江市長に、「運転開始のために、原子力規制委員会に申請を行います。了解をお願いします」との要請を行う手続きに入ろうとしていました。

 そこに溝口さんの入院ということになり、中電は退院・公務復帰を待ちわびていたようです。少なくとも表向きにはですが。

 中電の思惑としては、島根県知事への申し入れ、その後の4月16日に島根県議会の総務委員会で説明をしたいと思っていたようですが、公務復帰の直後に申し入れ、説明とはいかないだろうと思われます。

 そして4月はなんといっても新年度のスタートですし、県職員の人事異動も行われた直後です。でも中電としてはなるべく早く申し入れだけは行って、出来れば6月県議会で地元了解を得たいと考えていると思われます。

 来年春の統一自治体選挙では、島根県知事、県議会議員の選挙が行われる予定です。鳥取県も知事、県議会議員の選挙も予定です。

 一昨年の4月に、4期目の当選を果たした松浦正敬松江市長も選挙の前には、以外と島根原発の建設には慎重な姿勢を示していました。しかし選挙が終われば、その態度は積極推進になったように感じます。有権者にとっては原発が嫌われものですから、選挙前は慎重な発言をし、選挙が終われば本音が現れるというのは、よく見かけられる状況です。

 だからか知れませんが、現在の松浦市長は中電に理解を示し、早期申請を容認する一方で、溝口知事は電力需要が切迫していないことなどを理由に急ぐ必要はないとの見解を示しているようです。

 地元新聞によると、島根県幹部が「選挙が近づけば高度な政治判断を敬遠する可能性もある」との発言をしたという記事がありました。溝口知事は次回の選挙も出ることになると、4期目になります。前回の時も多選批判の声がありました。それに自らの健康問題もあると、不出馬も大いに考えられます。

 この原稿を書いていると、知事選挙に48歳の総務省官僚を推す動きがあるとの報道がありました。またもや、官僚出身です。

 中電は近いうちに手続きを行うでしょうけど、本気で島根県民のことを考えるのなら、溝口知事は英断を持って「島根原発ノー」を表明して欲しいものです。それが病気を再発させないためにも、最高の方法だと思うのですが。


同様と同等の違い

 新入社員ルックの若者を多く見かけます。週に二日ほど仕事をしている職場にも、10人を超える新入社員の男女が入ってきました。出来得るものなら、一生の仕事と思える職場であって欲しいと思います。孫を持つ身になって、この孫たちがどんな仕事に就くのだろうか、僕の思いは、大会社で無くても良いから、やりがいを感じられる仕事を選んで欲しいということです。

 4日、中国電力の清水希茂社長が鳥取県の平井伸治知事と会談、岩崎明正島根原子力本部長が、境港と米子の両市長と会談しました。その魂胆は、島根原発3号機の運転開始を目指す中電が、鳥取県を無視した行動を取り、平井知事から「何も説明を受けていない」と苦言をしたことへの、ご機嫌取りだと思います。

 米子市長と会談した場に立ちあっていた友人が、その時の様子のメモを送ってきてくれました。
 
 中電は、・3号機について話しをする機会を持ってほしい・2号機の審査で、基準地震動が確定した・3号機も共通なので申請に向かって準備は整い次第、動きをさせてほしい・安全協定に基づきしっかり対応する・立地自治体と同様に説明させていただきたい、などと発言しています。

 この立地自治体と「同様」と「同等」の違いが、大くせ者なのです。インターネットで「同様」を検索すると、同様は「ほとんど同じであること」とあります。同等は「まったく同じであること」とあります。

 「ほとんど同じであること」と、「まったく同じであること」というのが、大問題なのです。これに誤魔化されてはいけません。

 3月29日に、茨城県東海村にある東海第2原発について、東海村だけでなく周辺の5市が、「同等」の安全協定を結び、再稼働をする時など周辺の5市からの「事前同意」を必要とすることが決まりました。

 中電との会談の場で、伊木隆司米子市長は30キロ圏内の同意問題については触れませんでした。変わりにというと変ですが、関西電力の高浜原発のミサイルに関する司法判断が先日あってことについて、知識を常にアップデートしていくと、解ったような解らない発言をしています。市長の頭には、東海第2原発の安全協定は、まだアップデートされていないようです。

 会談後の記者会見では、当然に東海第2原発に関する質問がされました。それに対する市長の回答が、これまた理解が出来ないのです。・立地自治体と同様ということは、UPZ圏内に一定の安全性が求められるということ・我われも以前から、そのような(東海第2原発の今回の安全協定のこと)取り決めをしていた・地域固有の事情もある(地形、街の配置)、一律の基準ではなくて固有の安全協定を生みだしていく、と発言しています。

 東海第2原発の安全協定について、松浦正敬松江市長が「納得できない」と怒っていることを、米子市長も知っているのは当然でしょう。「同様」と「同等」の差は、まさに「月とスッポン」なのです。


東海第2原発の安全協定

 昨夜のNHKニュースで、日本原子力発電(原電)の東海第2原発の再稼働や延長運転に関し、立地自治体の東海村に加え、周辺5市の事前了解を必要とする安全協定が結ばれたということを報じていました。

 今朝の新聞にも、それなりのスペースを取って記事になっていました。ちょっと記事の内容を書き足しますが、「再稼働や延長運転の事前了解の対象が周辺自治体に広がり、明文化されたのは全国で初めてとなりました」とのことです。

 東海第原発の周辺には、日立、ひたちなか、那珂、常陸太田、水戸の5市があります。それらの市と、日本原子力発電、茨城県の3者が29日の夜、東海村役場で会合を開き、新協定に合意したというのです。

 島根原発でも中国電力は、松江市や島根県、その他の周辺自治体と安全協定を締結していますが、島根県と松江市との協定と、周辺自治体との協定は大違いです。

 大きな違いとは、再稼働などへ「イエス、ノー」をいう事前了解を必要とするか、「立入調査」を行う権利を立地自治体は持っていますが、周辺自治体には無いのです。中国電力は周辺自治体に対しても、「丁寧に説明します」とは言っておりますが、あくまでも「説明する」というレベルです。

 周辺自治体からは、「立地自治体と同じ協定を!」という要望がされていましたが、最後まで中国電力はそれを認めませんでした。現在、島根原発3号機の運転開始に向けての手続きに入りたいと、中国電力は手続きに入ることの「事前了解」を得ようとしていますが、了解を得ようとするのは島根県と松江市だけでした。

 島根原発の30㌔圏内の自治体は、島根県内では松江・出雲・安来・雲南、鳥取県内では境港・米子の各市があります。この度の事前了解手続きに関連して、耐震設計の目安となる基準地震動の評価が規制委員会の了承を得た際、3号機の申請手続きに言及したことに対して、鳥取県の平井伸治知事は中国電力に対し「説明をきちんと受けたことは今までない。一からていねいに話を聞く必要がある」と、中国電力の勇み足に苦言を呈していました。日ごろは周辺自治体にも丁寧に対応するようなポーズをしていますが、大事な時には蚊帳の外に置くというのが、この会社の基本的な体質なのです。

 ちょうど、この6月に予定されている株主総会の株主提案議案を書こうかなと思っている時でした。タイミングの良い時のニュースでした。

 しかし「安全協定」は紳士協定ですから、強制力は無いのです。そして協定の相手側は「紳士」と言えるかどうかについては、疑問もあるところですが、画期的なニュースだと思っています。


祝島の漁師さんに、そんなにお金を渡したいのか

 上関原発の建設をめぐる漁業補償契約、本来なら関係する漁協と中国電力がそれぞれ個別に契約交渉を行い、全ての契約が締結されれば、補償契約終了となるのがスジでしょう。契約がまとまらなければ交渉決裂で、そのままでは原発建設は不可能となるのが、誰が見てもシンプルで正しい「在り方」だと思っています。

 しかし上関原発の建設計画が浮上してから、一貫して「建設絶対反対」を掲げる上関町祝島漁協の人たちは、「原発のための補償金は受け取らない」として、契約を交わすことも、その前提の契約交渉を中国電力と行うことも拒否してきました。

 そこで中国電力は、祝島漁協との交渉を行なわないで、共第107号共同漁業権管理委員会という任意団体と交渉して、2000年4月27日に漁業補償契約を交わしました。

 その当時、上関原発に係わる漁協は8組合あり、単独漁協として存在していました。今は山口県漁協に組み込まれ、当時の祝島漁協は山口県漁協祝島支店となっています。

 共第107号共同漁業権管理委員会の役目は、あの海域に潜水艦が走行する時の同意を得るとか、どの魚種を取ることを、いつから解禁するというようなことを決める組織でした。

 単独漁協は協同組合法人として、それぞれが法人格を持って存在している組織ですから、補償交渉を行うことは単独漁協として、それぞれの意思に基づいて行うものです。

 それが出来ないから、任意団体と行うというのは、まさに自分勝手なやり方です。このことを基本に考えて、この度の事態を見なければなりません。

 話しが結論から入りましたが、山口県漁協は3月21日に、祝島支店の組合員に対し、3月27日に柳井市の県漁協の施設で「漁業補償金の配分基準(案)について」の議案で総会の部会を開催するという通知を配布しました。

 重複しますが、そもそも任意団体と漁業補償契約を交わしたことが大きな間違いの大前提です。単独漁協とは交渉が出来なかったのなら、それで上関原発の建設は諦めるか、諦めきれないのなら、なんとか説得する「努力」を行うことでは無かったでしょうか。

 今、補償金は山口県漁協が保管していることになっています。祝島の組合員さん分の補償金は、約10億8千万円とされています。

 そして組合の定款によると、総会の部会で協議する事項の中に、漁業補償金の配分基準は含まれていません。このようなことは、組合の規程で祝島支店の運営委員会、支店組合員会議で協議することになっています。

 それにしても、中国電力の「もう補償契約は終わったし、お金は山口県漁協に入っているから」と、関係無いという態度は許せません。最初に犯した自らの責任を感じずにいるというものです。

 そんなにお金が渡したいのなら、建設のメドもたたないのですから、計画の撤回を表明して、迷惑料でも慰謝料でも養育料という名目でも良いから、円満に上関原発と離婚して欲しいものです。

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