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節電は言わない

 28日の新聞に中国電力と中国経済産業局は、企業や家庭への「夏の節電要請見送り」という記事が載りました。理由は東日本大震災をきっかけに「節電が定着した」としていますが、「湯水のごとく電気を使っていただき儲けさせてください」という本音がミエミエです。

 発表では2010年並みの猛暑でも、供給余力を示す予備率は8月で13%を確保できるとしています。実は予備率13%というのは、すごい数字です。最低限度必要な予備率は3%ですから、メチャクチャ電気が余っているということです。

 もう忘れたかも知れませんが、昨年は猛暑を通り過ぎて「酷暑」とまで表現された暑さでした。それでも電気はあり余っていました。節電意識の浸透というだけでなく、節電電器製品の普及や、家庭で太陽光発電をつけるのが増えたことも大きく影響していると思います。

 これまで電気使用量の最も多い時刻は、夏の平日で午後2時~3時頃とされていました。しかしこの時刻は太陽光発電が発電していますし、最近は最高値が夕方から夜方向に移動しているようにも思います。専門的には「ピークシフト」と言いますが、そういう傾向にあります。

 そして昨日、中国電力は「中長期のエリア需給バランス見通し(8月、送電端)」というのを発表しました。これは昨年度の実績から、2025年度までの11年間の予想される最大需要電力量と供給電力量、供給予備力、供給予備率を示したものです。

 是非とも皆さんも視て頂きたいと思いますが、中国電力の発表ですら、ほとんど電力使用量は伸びないことを数字で示しています。先ほどの予備率では20%を超える数字が書いてあります。

 もう一度言いますが、これは電気の使用量が多くなって欲しいという中国電力の「皮算用」からはじき出された数字です。間違いなくこんな数字にはならないでしょう。これは「供給計画」というのですが、何年か前の予想最大電力使用量は昨年実績でみても、3割は増えることを予想していました。昨日の発表でも10年後にも達しません。たぶん下がると思います。

 これを視ただけでも島根原発は要りません。上関原発など逆立ちしても要りません。それでも「原発は必要」と言うために、様ざまな「屁理屈」を考えているようですが、数字が必要無いことを示していると思います。

 原発を建設したい自治体は「原発必要」と言ってますが、「電力供給…という使命を果たし社会に貢献したい」などという理由を聞いたためしがありません。「財政が厳しくなる」「雇用が失われる」という理由です。特に、既に原発が在りそこからのマネーに頼りきっている自治体は、「モロ」という感じです。自治体の長という人に言わせれば「立地」は「Rich」なんだそうです。

 よく使う言葉ですが、「今だけ、金だけ、自分だけ」の「3だけ主義」では、先がとても心配です。



検針員さんを失業させてはならない

 朝方、わが家の小さな庭を覗いていると、女性の検針員さんが隣りの家の電力計を見ていました。僕はてっきり電力メーターを見ているのだと思って、「新電力に切り替えたらスマートメーターになるし、やがて全部そうなるのですねえー」と話し掛けたら、その人は広島ガスの検針員さんでした。

 「私はガスの検針なんですが、ガスもスマートメーターになるのですよ」と言われました。僕はガスもだとは知りませんでした。「えー、そうなんですか。そしたら仕事が無くなるのですね」と話したら、「そうなんですよ。困ります」と、本当に困ったという感じで答えられました。

 スマートメーターになると、検針員さんの仕事は要らなくなります。自動的に会社にその値が送られるようになります。僕は電力の方に詳しいのですが、電力自由化で新電力会社に切り替えたら、その時点でスマートメーターを設置する必要があります。新電力に切り替えなくても、中国電力エリアでは、2023年までにすべての家庭の電力メーターがスマートメーターに切り替わることになっています。たぶん2023年よりも早く切り替わるだろうと、予想されています。

 920メガヘルツ帯という携帯電話と同じくらいの周波数の無線送信機で、電力会社に使用量が通知されることになっています。それも30分間隔で連絡されるのです。

 たぶんガスも同じ形だとは思いますが、電力よりガスの方が自由化が遅れている関係で、少しは遅れるのではという感じでしょうが、遅かれ早かれとは思います。

 欧米などでは電磁波による健康への心配や、30分間隔で電気の使用量が連絡されることへのプライバシーの問題などへの懸念も言われています。スマートメーターは「賢いメーター」ですから、「電力の見える化」や地域的な節電対策などでのメリットも在りますが、問題点も指摘されているのです。

 まあー僕も含めてほとんどの人が携帯電話のような物は常に持っている時代ですから、今さら電磁波による問題は言えないかも知れませんが、すべての家庭に携帯電話が1台増えるという感じになります。ガスもスマートメーターになれば、家によっては2台増えることになるのでしょう。

 しかし何よりも、検針員さんの仕事が無くなるというのは大きな問題だと思います。朝、話しかけた人も失業になるであろうことを一番心配していました。

 全国に何人ほど検針員という仕事をしている人がいるのかも知りませんが、検針という仕事が無くなっても、何らかの仕事を提供して生活を保障する必要があるのではないでしょうか。

 そして何といっても、マスコミは検針員さんが失業になるかもということを取り上げる必要があるのではないでしょうか。自由化では多くの新聞記事などを見ましたが、この問題を取り上げたものは見ていません。

松永安左ェ門

 雪でしたね。わが家の屋根や庭にも1~2センチほど積もっていました。朝早くから孫と雪だるまを作りました。子どもからは「私らとは、こんな遊びをしなかったのに、孫とはやるんだー」と言われます。そう言われれば、「違う」とは言えません。そんなものでしょうね。

 電力小売り自由化を前に、電力の鬼とも電力王とも呼ばれた、松永安左ェ門のことを書いた「まかり通る」という本を読んでいます。電力のことを語る時、この人物を忘れてはならないとまで言われてます。690ページの中にそれも上段、下段にびっちり書いてある長編ですから、そんなに早く読めるものではありません。でもいつもカバンの中に入れて、電車の中や待ち時間などに読んでいます。だから、待ち時間が嫌にならなくなっています。

 NHK連続ドラマの「あさが来た」を観ている人もおられると思いますが、松永安左ェ門の時代はこの時代です。明治から昭和までの時代を生きた人物で、連続ドラマに登場している人物がダブル部分もありますから、「あさが来た」ファンの方にも、ぜひとも読んだらとお薦めです。

 電力会社が「雨後の竹の子」のように作られ、そして統合され、また日本発送電が作られ、戦後の地域9電力会社となるまでの中で活躍した人物伝です。戦後は電力中央研究所を自らが設立し、理事長にもなり1971年に95歳で亡くなっています。

 この本の帯には次のことが書いてあります。
この本を読めば、仕事も人生も楽しくなる!
起業、女遊び、相場… 破天荒な生き方で大成功を収めるも、株暴落ですべてを失い隠遁生活へ。
2年後に再起、独自の経営哲学で事業を拡大し、大実業家として大成。
しかし官僚たちと大ゲンカの末、一切の職から引退して再び隠遁生活へ…。
戦後、不死鳥のようによみがえり、明治から昭和の95年間を生涯現役で押し通した男の生涯とは…。

 彼が生きていたら、この度の「電力小売り自由化」をどう見て、なにを発言をするだろうかと思います。

 最近、複数の人から4月から始まる「電力小売り自由化」で、どこを選ぶのが良いだろうかと訊ねられます。はっきりいって中国地方で電力小売りをしようとする新電力会社の中で、現時点で「お薦め」はありません。僕の「お薦め」基準は次のことです。
①電源構成や環境負荷などの情報を、一般消費者に開示していること。
②再生可能エネルギーの発電設備(FITをふくむ)からの調達を中心としていること。
③原子力発電所や石炭火力発電所からの調達はしないこと。
 (常時バックアップ分は除)
④地域や市民による再生可能エネルギー発電設備を重視していること。
⑤大手電力会社と資本関係がないこと(子会社や主要株主でない)。

 国内の中で、上の基準に合って推薦する会社は次のような会社でしょうか。
エヌパワー(愛知県清須市)  
エナジーグリーン(東京都新宿区)
うなかみの大地(千葉県旭市)
中之条電力(群馬県吾妻郡)
生活クラブエナジー(東京都新宿区)
湘南電力(神奈川県平塚市)
Looop(東京都文京区)
みんな電力(東京都世田谷区)
みやまスマートエネルギー(福岡県みやま市)
 中国地方でこれはお薦めというのが出来たら、このブログでも紹介したいと思いますが。

電力自由化の広告

 1月13日、中国電力は4月1日からの電力小売り自由化料金メニューなどを発表しました。翌日の中国新聞には、1ページ全面を使って広告を出していました。新聞に載っていた女優、どこかで見たような感じでしたが名前が分からないので、子どもに「これ誰かいのう?」と訊ねたら、すぐに「篠原涼子よ」と教えてくれました。

 インターネットのヤフー検索サイトを開いても、篠原涼子さんの中国電力コマーシャルが流れています。この日からテレビなどを使ってどんどんと流していくそうです。先日、広島市で経済産業省主催の「電力小売り自由化説明会」が開かれましたが、その中で中国電力の担当職員が「この度のテレビCMは第一弾です。皆さん第二弾、三弾もお楽しみください」と意気揚々と話していました。

 この新聞広告を見て、ちょっとオカシイなあーと思うことがありました。それは広告の中で「さぁ、電気を選ぼう。」と書いておりながら、「ぐっとずっと。エネルギア」という言葉の矛盾です。「選べますよ」と言いながら、「ずっと中国電力でお願いします」というものです。

 中国電力は大会社ですから、大きなフトコロで「選んでくださいよ。選べますよ。でも中国電力で…」という意味だとは思いますが。

 この度の自由化は、これまで私たちは嫌でも中国電力からの電力しか使えなかったのですが、自由化で選べるようになるということです。中国電力にとっては、逃げていくかも分からないお客が、これまで通り中国電力に居て欲しいというのが基本的なスタンスだと思います。

 中国電力の新メニューに合わせたように、各社のものが出揃いましたね。料金については、使用量の多いほど割安になるというのも気になります。携帯電話と同じような「使い放題」というのも出てくるのではという報道もされていました。

 そこには、「節電」という感覚は消えうたようにも見えてきます。昨年末段階で新規参入しようとしている会社は、全国で119社ということですから、お客の争奪戦が展開されるようです。

 そういう中で、「マンションの一括受電契約」を取りたい一括受電業者が、それに反対の気持ちを持っている住民に対して、強引な脅しをしているということが、“業者からの脅しも表面化。「電力自由化」の不都合な真実”と題して「まぐまぐニュース」に載っていました。

 それと何と言っても、情報の公開がやられていないことです。僕のところにも「どこを選んだら良いのでしょうか」ということを訊ねられますが、ただ単に「安い・高い」の問題ではないと思いますが。

消費者が希望する情報を

 最近、個人名の書いてある電話帳がどんどん薄くなっているようですね。選挙運動の中で電話戦術というのがありますが、掛ける人がほとんど年配の人だと誰かが話していました。家に配線されている電話は固定電話と言いますが、携帯電話が普及して固定電話を付ける人が少なくなりました。そしてなんと言っても、固定電話に掛かってくるしつこいセールス電話は困りものです。

 わが家では初めてわが家に電話が通じた時から、電話帳に掲載されています。しかし、もう掲載を止めようかと思っています。なんといってもセールス電話が多いことと、間違い電話です。

 「インターネットが安くなります」「電気料金が安くなります」「保険の見直しを…」等など、少しでも聞いてあげると「いろけ」があると思われたのか、その後もしつこく掛かってきます。一度、「中国電力の電気料金が安くなります」という電話があったので、僕は「苅田社長を知っているから、苅田くんに聞いてみましょう」と答えたら、電話がガチャンと切られてしまいました。

 それからはこの手段と、「あー僕もあなたと同じ商売をしているのです。たいへんですねえー。まあー頑張りましょう」と同業者と答えることにしました。

 さてさて本題になりますが、4月からの電力小売り自由化の開始でますます「安くなる」という電話が掛かってくると思います。少し出遅れていた中国電力も、「さあ、おトクな暮らし、はじめよう。ぐっとずっとエネルギア」と銘打って新しい電気料金プランを発表しました。大きな売り物は、安くするというものと、ポイントサービスです。ポイントを貯めて、「出雲そば詰合せ」とか「呉海軍亭肉じゃがカレー」に交換できるようです。もちろんポイントは電気料金で、200円につき1ポイントとなっています。

 この度の小売り自由化では、経済産業省の指導により「クリーン」とか「グリーン」、再生可能エネルギー電力を「売り」にする新電力会社が「環境に優しい」というのを宣伝文句に使うことが禁止されています。まあー今でも電力会社や政府は、原子力発電を「クリーン」とふてぶてしく言っているのですから。

 しかし電力会社の電源構成は、示されるべきと思います。例えばわが社は火力が50%、再生可能エネルギーが25%、原発が25%だとか、火力と再生可能エネルギーが半々とかいう具合にです。

 「安い」「ポイントを貯めよう」だけの情報ではなく、「原子力発電には頼らない」というのもきちんと情報を示すべきです。

 中国電力の安くなるという電気料金も、電気を多く使う人ほど安くなるとか、オール電化は安くなるという中味です。

 きちんとした情報が示されて、お客がしっかりと視て選択することが大切だと思います。来週の月曜日に経済産業省と中国経済産業局の主催で「電力小売の全面自由化説明会」が広島市内で開かれます。定員は200名ですが、その案内が新聞に載ってから、すぐに定員いっぱいになったようです。僕は新聞を見てすぐに申し込みましたからセーフでしたが、友人は少し遅れて申し込んだらアウトでした。これからも自由化に関する動きから目が離せません。

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