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スラップ(恫喝)訴訟

 恫喝とか脅迫というものは、暴力団とか取り立て屋の話しで、一般市民として平凡な生活を営んでいる者にとっては、無縁なものと思っていました。

 僕は、原発反対運動の中で恫喝や脅迫じみたことを受けた経験は、何度かあります。深夜に電話の音。受話器をあげると「ゲンパツー サンセイー」との叫び声。眠気意識の中で「エッー」と思った時には、電話は切れています。中には、「お前の家は電気を使っとろうがい。原発に反対するのなら、電気を使うなあー。このバカたれ」としつこく、かつネチネチとやるタイプ。「日本から出て行けー」「原発反対のクソ野郎」「ラジオで偉そうげなことを言うな」などの手紙が、差出人の名前も住所も書かずに送られてきたことは、何度かあります。なかには、「反原発運動の現状と課題」というビデオテープが郵送されてきて、開けてみたら、ポルノであったり子どもが観るアニメであったり。まあーいろいろな経験をしました。頼みもしない、家具が一式着払いで送られてきたという経験者もいます。さすが、福島第一原発事故以降は止まりましたが。

 東京で8月10日~11日、「反原発へのいやがらせ歴史展」という一風かわったタイトルの展覧会が開催されていました。

 こんな脅しが、全国的に組織的に、且、しつこく行われた時期がありました。僕も加害者を氏名不詳で告訴・告発を行ったこともあります。しかし、警察も捜査に熱心で無く、犯人が特定されることはありませんでした。

 上関原発をめぐる埋め立て工事反対運動の中で、地元上関町の方二人と、それを応援していた若い人二人の、計4人が中国電力から工事を妨害したとして損害賠償で訴えられている事件があります。「4800万円の損害賠償事件」というものですが、4人は上関原発を建てさせたくないという気持ちから、非暴力で「埋め立てを止めてください」という意思を、工事業者や中国電力に示したのですが、工事を妨害したとして訴えられました。損害賠償
請求額が裁判の途中で3900万円に下げられましたが、ここからも中国電力らしい、いい加減さが見えてきます。

 このように金や権力を持っている会社や行政が、市民に対し脅迫的な裁判を起こすことをスラップ(恫喝)訴訟と言います。世界中の国の中では、スラップ訴訟を禁じているところもあります。

 昨日10月1日、山口地方裁判所で、この上関スラップ訴訟の第13回公判が行われました。その中で、裁判長が原告である中国電力の代理人に対し、3点の指摘を行いました。
 一つ目は、被告らがどこで、どの時点で工事の妨害を行ったのか、その損害の根拠を明らかにすること。
 二つ目は、被告4人は、それぞれ別々の行動を行っているが、それぞれの行動の中でどの時間のどの行動が具体      的な損害に値する妨害なのかを明らかにすること。
 三つ目は、何らかの解決策を考える気は無いのか、というものです。この別の解決方法とは、「和解」といことを示唆したものと思われます。

 千葉大名誉教授の新藤宗幸さん(行政学)は、東京新聞の記事の中で「きちんとした話し合いもしないうちに、(刑事告訴や高額な賠償請求など)法的手段に訴えるのは過剰な対応だ。公的な行政機関などが、(住民運動を弱める)威圧の手段として使うのは好ましいことではない」と話していました。

 スラップ訴訟が乱発されることは、国民が言いたいことが言われなくなる社会を予感させるものです。ただ単に上関原発の問題というだけでなく、知る権利、表現する権利をも奪ってしまう社会を作る危険性をはらんでいます。

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