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子ども・被災者援護法

 子ども・被災者支援法というのが有ります。この法律、正式な名前は「東京電力原子力事故により被災した子どもをはじめとする住民等の生活を守り支えるための被災者の生活支援等に関する施策の推進に関する法律」です。
昨年の6月21日に、国会本会議で全会一致により可決・成立しました。

 皆さんの記憶にある事件では、この法律を所管する復興庁の元参事官が「ツイッター」上で、「懸案が一つ解決。白黒つけずに曖昧なままにしておくことに関係者が同意」と書き込み、具体的な支援施策作りの大前提となる「線量基準」の検討を曖昧にしたまま、7月の参議院選挙後に先送りしたことで関係省庁と合意したことが明らかになった、あの法律です。
 昨年6月に法律が全会一致で成立しながら、そして被災者から即急な支援策を求める声が上がっていながら、これを無視するような申し合わせが秘密裏になされていたことが明らかになりました。

 この度、8月30日になって、この法律の基本方針案が示されました。しかし、問題だらけです。箇条書きすると次のようなことです。
1、 公表までに被災者の声を聞く措置が取られていない。
2、 検討過程の議事録なし。検討資料は公表せず。
3、 支援対象地域が非常に狭い。基準にすべき1ミリシーベルト以上の汚染地は福島をはじめ岩手、宮城、栃
木、 群馬、茨城、千葉、埼玉をあわせて104市町村有ると言われてますが、この度の対象地域は福島県の浜
通り、中通りの33市町村のみです。
4、 対象地域に即した施策は3つしかない。
5、 国の責務として行われるはずの「県民健康管理調査」は福島県の事業のままで、国の事業にされていない。
6、 被ばくの健康への懸念に関する施策は具体化されず、検討に留め置かれている。

 今年5月27日、国連「健康に対する権利」に関する特別報告者アナンド・グローバーさんは、国連人権理事会に事実調査に基づく報告書を提出し、日本政府に対する詳細な勧告をしています。
  アナンドさんは、インド人の弁護士です。勧告は、事故時の対応など多くの分野に及んでいます。全てに関心がある方は、ホームページなどで検索していただきたいと思いますが、被ばくに関する主なものは、次の通りです。
○ 日本国政府の施策は、低線量被曝の影響を過小評価している。
○ 公衆の被ばく年間線量は1ミリシーベルト以下にすること。
○ 住民と原発労働者に対して包括的な長期間にわたる健康調査を実施すべきである。
○ 子ども・被災者支援法の対象地域は、事故当時居住していた地域が1ミリシーベルトを超えて汚染されたすべて
の地域であるべきだ。
などを示し、日本国政府の事故に対する対応を、チェルノブイリ事故の住民保護政策から見ても著しく劣悪であり、極めて不十分だと指摘しています。

 この勧告に対して5月27日、日本政府は多くの誤解があるとして文書で反論を行っています。僕の目には、この勧告はとても重要な点を指摘した、原発事故被害者への支援の基盤となると思うのですが。

 この法律の具体策の閣議決定は、9月下旬と報道されています。閣議決定の前、来週火曜日の9月24日、この問題で復興庁、環境省、厚生労働省との交渉が行われま
す。僕も参加してきます。

 ヒロシマ・ナガサキの被爆者に対する、原爆被爆者援護法の制定を求める行動のため、被爆者の人たちと何度も何度も上京したことを思い出します。
 被爆者援護法も未だ不十分ですが、広島に住む者として、否、ヒロシマ・ナガサキの経験に代表される日本の平和運動を少しでも担っている者として、福島原発事故の被害者に対する国家補償に基づく援護法を成立させる活
動は、僕にとって大きな使命だと思います。

 その第一歩が、子ども・被災者支援法を、中身の有るものにすることでしょう。

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