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 チェルノブイリから30年

 少しご無沙汰でした。それなりに広島を離れる用事が続いていて、ブログを書きたいという要求を果たすことが出来ませんでした。

 チェルノブイリ原発事故から、明日で30年ですね。僕がチェルノブイリを訪ねたのは、事故から10年後の1996年3月のことでした。日本のチェルノブイリ救援運動をしているグループの方が、ベラルーシの首都ミンスクと、ウクライナの首都キエフで、原爆写真展を開催するので同行しました。この年にはもう一度チェルノブイリを訪ねていますが、3月の時はとても寒かったのを痛烈に覚えています。

 写真展の会場に来た人の、質問に答えるというのが役割だったのです。多くの人から質問を受けました。
「広島・長崎の原爆被爆者に、日本の国はどのような支援策を行っているのか」
「被爆者の人の健康状況は」
「被爆二世、三世の影響は?」
「社会的な差別は?」
などが主なものでした。

 チェルノブイリで事故が起こった時、日本の国の指導者は「ソ連のような国だから…」ということを、なんの根拠も示さずに言ってたものでした。ソ連だから事故が起って、日本では起らないという意味でしょうけど、あの時こんなことを言った人は、今どう思っているのでしょうかね。責任を取ってもらいたいものです。

 福島原発事故が起って日本でもいくつかの法律が作られましたが、肝心な法律は未完成という感じがしています。賠償を円滑に進めるため国の資金を投入する「原子力賠償支援機構法」(2011年8月10日)、「汚染状況重点調査地域」を定める「放射性物質汚染対処特措法」(2011年8月30日)、福島県の復興・再生を重点課題として位置づける「福島特措法」(2012年3月31日)などが主なものです。もちろんこれらの法律が不要とかダメとか言ってるのではありません。

 しかし、一番大切な法律が抜けていると思うのです。それは被災者の今、これから、次の世代への長期的な保護義務を定めた法律が見当たらないのです。日本政府は20㍉シーベルトで戻れるという考えで、被災者への支援打ち切り、帰還政策を強引に行おうとしています。作業員の緊急時の被ばく限度を、この4月から250㍉シーベルトにするということも決め施行されました。

 一方、「ソ連のような国…」と言ってたところ、ウクライナやベラルーシでは通称「チェルノブイリ法」といわれる法律が制定されています。1991年2月にウクライナで制定された「チェルノブイリ法」では、原発から30kmゾーンにいた人には強制的に避難をさせ、5㍉シーベルトを超える追加被ばくがあるところに住んでいる人には移住が義務づけられ、1㍉シーベルトは避難の権利を持つ人とし、0.5㍉シーベルトを超える地域を汚染地域と定めています。

 支援策にも医薬品費用の免除、住宅保証、保養費用の減免、遺族に対する補償、避難元の不動産や財産の補償、避難先での雇用保障などの支援策がされることになっています。

 何よりもチェルノブイリ法では、被害を補償する責任は「国家」にあることを明確に示しています。第13条の規定を読むと身震いするほどの感激です。この規定を書いておきます。
 「国家は市民が受けた被害を補償する責任を引き受け、以下に規定する被害を補償しなければならない。……チェルノブイリ大災害によって被害を受けた市民およびチェルノブイリ原発事故の事故処理作業者に対する、時宜を得た健康診断、治療、被曝量確定を行う責任をまた国家にある」

 「法律はあっても、お金が無いからきちんと実行できていないのだ」ということを日本の中で言う人もいますが、これは筋違いの嫌がらせのようなものではないでしょうか。やる気の無いことの言い訳にされるべきではありません。


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