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アレクシエービッチさんおめでとう

 8日、午後8時が少し過ぎた時刻、電話が鳴り出しました。ノーベル文学賞が発表され、ベラルーシの作家スベトラーナ・アレクシエービッチさんが受賞したことへのマスコミからの取材でした。

 取材電話に対し、一瞬アレクシエービッチさんの顔と名前が一致しませんでした。外国人が広島に来て、講演会を開催したりすることが多いので、なかなか思い出せません。取材記者の方にこちらから、「何時のことでしたかねえー」と聞いたような次第です。教えてもらって、明確に思い出しました。ノーベル賞発表前の朝日新聞に、大きなスペースを使ってアレクシエービッチさんのインタビュー記事が載っていたのも思い出しました。

 彼女は2003年10月に全国6か所で講演会を行い、その一つとして広島を訪れ、広島市内で講演会を開催しました。その会を主催したのが、僕たちのグループだったのです。

 文学賞は村上春樹ではないかというか、なって欲しいという希望が国内では多かったようですね。しかしノーベル賞を選考したスウェーデン・アカデミーは、賢明な選考をしたと思っています。

 アレクシエービッチさんは98年に、「チェルノブイリの祈り」(岩波書店)を書きました。今もでしょうけど当時この「チェルノブイリの祈り」は、チェルノブイリの救援活動を行う日本の市民グループの間では、バイブルのように読まれていた一冊でした。アレクシエービッチがチェルノブイリ事故で被ばくした一人一人に会って、その胸のうちを取材した貴重なドキュメントだと思います。

 彼女はもの静かでアジテーション的に話す人ではありません。しかし、内側に強いパワーを秘めた人です。原発事故も戦争も、その出来事をセンセーショナルに書くのではなく、その後の人間の悲惨さを書く人だったように思います。

 僕は、これも彼女の著書ですが「アフガン帰還兵の証言」(日本経済新聞社:1995年刊)を何度も読み返しました。この本も緻密な取材と丁寧な文調で書いています。

 取材を受けた時間が夜だったので、少しアルコールを入っている中で彼女のことを「多く語る人ではないが、話す時は的確に力強くものを言う人、僕とは全然違う」と語ったら、「僕とは全然違う」は外されましたが、このコメントが翌日の新聞記事になっていました。

 この記事を見た友人から、「口数は多くはないが、的確に話をする人、まるで省ちゃんのような人ですね」という、皮肉たっぷりのメールが届きました。思わず大笑いしてしまいました。

 今はインターネットで、現地に行かなくても何でも調べられる時代になったように思います。しかし、そこには「生」で感じる「ブルル」としたものは無いように思います。彼女のノーベル賞受賞をキッカケに、僕も彼女を見習ってもう一度原点に戻って「現場」に出向くことを多くしたいと強く思いました。

 それにしても、同年齢台のそして僕と少しでも関わりを持った人が受賞したことを、本当に嬉しく思っています。


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コメント

[C29] 「拍手コメント」ってどうなってるの?

「現場」は本当に大事だと思います。
現地に入り、現地の人と触れ合うこと。
ネットや書籍で調べた方が「情報」はつかめるかもしれません。しかし「現場」に立ち会うことにより伝わるものは言葉では表現しきれないと思います。
上関町長戦ではお騒がせしました。しかし室津・祝島に行って二晩を過ごして、僕なりに納得する事ができました。
「拍手コメント」してみたけど、ブログ本文には反映されてないみたいなので、こっちにもあげてみました。
後、二回目のコメントなんだけど、一回目で入力した「メールアドレス」・「URL」をもう一度入力する必要がありました。ちょっと不便だなと思いました。

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