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懐かしい人を再見しました

 11月27日、大津地裁はとても興味深い判決を下しました。この裁判とは関西電力の高浜原発3・4号機と大飯原発3・4号機の地震対策は不十分として、滋賀県に住む人たちが再稼働差し止めを求めていた事件です。

 判決の主文は住民の請求を却下するというものでしたが、その理由がとても興味深いというかユニークな内容で、この判決はあの5月21日の福井地裁の判決に匹敵するものだと僕は思いました。

 判決文では却下の理由について、「規制委員会がいたずらに早急に新規制基準に適合すると判断して再稼働を容認するとは考えがたい」と説明しています。つまり、再稼働が目前に迫っているわけではないから、まだ差し止め決定を出す必要性がないといっているのです。

 判決内容について詳しく説明すると長文になるので省略しますが、事故の危険性、地震や関西電力の説明責任、避難計画についても結論として「このような段階にあって、同委員会(原子力規制委員会)がいたずらに早急に、新規制基準に適合すると判断して再稼働を容認するとは到底考えがたく・・・」としているのです。まさに玄関からではなく裏口から入っていって「原子力ムラ」に警告したものだと思いました。

 面白い判決を書いた裁判長だなあーと思ってテレビの画面を観ていると、どこかで会った人だと思いました。裁判長の名前を聞いてすぐに分かりました。この3月末まで山口地裁の裁判長をしていた山本善彦さんです。そういえば3月末の人事異動で大津地裁の所長・裁判長に異動していました。

 山口のような小さな裁判所では、大きな裁判は同じ裁判官構成で行われます。山口地裁には上関原発に絡んだ多くの裁判が行われています。終わったものも、いまだに継続中のものもあります。埋め立ての差し止め請求、埋め立て工事を妨害したとして上関町の祝島の人たちらを中国電力側が訴えている「スラップ(恫喝)訴訟」といわれるもの、先日亡くなられた竹弘盛三さんが原告だった「神社名義地裁判」といわれるものなどです。

 これらの裁判の全ての裁判長が、3月末までこの山本善彦さんでした。決して我われ側に有利な判決を書いた人でもありませんが、この人の顔を見ると「僕の本音はいろいろとあるのだが、なかなかそれが出せなくてねえー」という感じを読み取っていました。急に「スラップ訴訟」について双方の和解を提案してみたり、証人尋問では答えがらない証人に対して「答えなさいよ」と促してみたりと、悪い奴だが心の底からは憎めないという感じの人でした。
このことは、山本さんの後任の裁判長は女性ですが「国のいわれるがまま」むき出しなので、今となって特にそれを感じてしまうのです。

 この山本善彦裁判長の大津地裁での判決、本音では勝たせてくれた判決だと思いました。

 現在鹿児島地裁で九州電力の川内原発再稼働を差し止める裁判が行われています。川内原発の方は、原子力規制委員会が「再稼働しても良いよ。でも僕らは責任を持たないけど」という判断をしています。こちらの方は高浜・大飯より「進んでいる」のです。この鹿児島での裁判に、山本善彦判決がどう影響するのでしょうか。こんどは裁判所も逃げる訳にはいかないでしょうね。


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