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改正瀬戸内法が成立

 僕たちが瀬戸内法と言っている、正式には瀬戸内海環境保全特別措置法の改正法が成立しました。

 もともとのこの法律は、今から36年前の1979年に施行されたものですが、この度の改正は初の大幅なものとされています。僕はこの改正の進め方を興味深く見ていました。

 最初にガックリする話しをしますが、この法律の最大の問題点は瀬戸内沿岸の大規模な埋め立てなどについて、検証がされなかったことです。法律に埋め立ての規制強化を明記すべきだと思っていました。

 僕が子どもの頃は、わが家から50メートル先は海でした。なにしろここは海老塩浜(かいろう しおはま)と呼ばれていましたから。一人で泳いでいて溺れかけたことがありました。しかし今は住宅地で、マンションも数棟建っています。住民が増えたことによって、ショッピングセンター、保育園、小中学校、スポーツセンターも建設されました。海はまだまだ先の方になってしまいました。干潟が無いから先に追いやられた海は、いつも濁った水になっていますし、貝類を獲ることもできません。

 海の向こうにある日本三景の一つである宮島を、とても近く思えるようにもなりました。埋め立てと同時に、この地域の冬の名物であるカキ養殖も無くなりました。以前は海にはカキ筏が並びカキ打ちの作業場も数軒あり、主に女性の人たちが「うちこ」として働いていました。

 カキ養殖の権利を持っていた人は、多額の補償金を貰って権利を放棄し、多くの人が「カキ御殿」と呼ばれる豪邸を作りました。たぶん30年以上前の話しですから、その御殿も古臭くなったような感じです。「要らざるお世話よ」と言われるかもしれませんが、今はどうしておられるのでしょうか。

 改正瀬戸内法は問題も多く在りながらも、藻場や干潟を守るためへの取り組みを加え、多様な漁業資源の回復や美しい景観の保全に向けた取り組みを加えました。

 その施策を行うために、主に周辺に住む住民らからの後押しを求めてもいます。

 瀬戸内海の自然などをいつまでも残すために、原発建設などはもっての他です。上関原発の建設計画は原発そのもの危険性だけでなく、約14万平方メートルもの海を埋め立て、干潟を壊し、藻場を無くしてしまうものです。こんな計画が許せる訳がありません。そして瀬戸内海には、もう一つの原発問題があります。それは四国電力の伊方原発です。伊方原発は今、再稼働へ向けて強引に動こうとしています。

 改正瀬戸内法も一つの手段として、伊方原発の再稼働を止めさせ、上関原発の建設計画をさせないために使うことが大切だと思います。この法律、具体的な数値などを示していないからこそ、使える部分はあると思います。

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こだわりの料理店と市民運動

 友人の娘ムコさんが、大阪地下鉄四ツ橋駅近くに和食中心の店を開店しました。このムコさんは何よりも日本料理にこだわる人で、長い間修行をつみ重ねて、今年の春からやっとオーナーになりました。

 僕にはこの友人から「娘ムコが念願の自分の店を持つことになりました。大阪に来られるようでしたら、ぜひともお寄りください」という文章とともに、店のチラシが入ったものが届いていました。

 先日、大阪へ行くことがあり平和運動仲間の友人とその店に行きました。さすがに料理を「作る」ことにこだわる人の美味しい料理、器(うつわ)も店の雰囲気も料理同様に素晴らしいもので、胃袋も眼も楽しませてもらいました。さっき書いた「作る」を、「造る」にしようか「創る」にしようかと、30秒くらい考えたほどですから。

 帰広して数日後に、娘ムコのお義母さんから丁寧なお礼が、店案内の新しいチラシとともに送られてきました。

 手紙には、念願の店を開いたがこの辺りには同じような店も多く、お客さんに来てもらうのは、たいへんな努力が必要だという意味のことが書いてありました。もちろん、それでも頑張っているということもありました。

 この文を読んで、僕がやっている原発に反対する活動との共通性を考えました。原発の問題は放射能のことだけではなく、エネルギーのこと、地球温暖化のこと、そして現実に建設されている原発現地の事情、などなど様ざまなことに及びます。

 これらのことをしっかりと知るために、新聞・本・インターネット・現場の人から聞く・集会や講演会に参加するなどで、僕は情報を得ています。あまり適切な表現ではないかも知れませんが、「原発オタク」「頭デッカチ」になるのです。しかし、そこから得た現実を多くの市民の人たちに伝え、理解してもらい、一緒に行動してもらうようになることこそが「活動」だと思っています。

 そのためには「原発オタク」のような知識を、出来るだけ解りやすく、興味を引くように伝えることがとても大切です。活動のための資金を得ることも、解りやすいニュースを作ることも大切です。

 ここから、この素晴らしい料理を食べさせてくれた、娘ムコさんの話しに通じてくるのです。チラシを作り配り、口コミで伝え、格安のランチでのお客の取り込みをする、などなどの努力をしてやっと本気で生き延びられる店のオーナーになるのでしょうね。

 このことは僕たちの活動にも通じていると思います。活動仲間には知識をひけらかすような人を時々見かけますが、僕自身にもそうならないように言い聞かせることとして、そう思いました。

 最後にこの店ですが、大阪地下鉄四つ橋線四ツ橋駅2番出口から徒歩3分の「くずし割烹 豚美(とんび)」という名前、電話番号は06-4398-8380です。「省ちゃんの前向き語りを見て来た」と言ったらサービスしていただけると思いますけど。

サイコパス

 まずは、今朝の新聞を見てビックリ!「あー愛媛県知事が亡くなった!」と叫んでしまいました。セッカチな僕の大間違いでした。愛媛県知事の中村時広さんではなく、プロ野球阪神GMの中村勝広さんでした。

 サイコパスというのを知っていますか。という僕も知りませんでした。市民団体のニュースの表紙に書いてありました。そして漫画で、安倍晋三に似た顔の男性、着ているシャツの背中には「ABE」と書いてあります。彼がソファーに座って携帯端末を操作しています。端末画面には「再稼働 START」と表示されて、ピコピコと音が発しています。ソファーの後に女性と思われる大人と子どもがいます。

 女性が「あなた、この子、甲状腺ガンだって…」と話しかけていますが、携帯端末を持ったままのABEくんは、首だけを傾けて「ふーん…だから?」と答えています。漫画もとても上手で、永久保存のファイルに入れておくことにしました。

 前置きが長くなりましたが「サイコパス」とは、反社会的人格の一種を意味する心理学用語で、主に異常心理学や生物学的精神医学などの分野で使われている言葉です。英語では「Psychopath」と書きます。

 犯罪心理学者のロバート・D・ヘアは、次のように定義しているそうです。
・良心が異常に欠如している。
・他者に冷淡で共感しない。
・慢性的に平然とウソをつく。
・行動に対する責任が全く取れない。
・罪悪感が皆無。
・自尊心が過大で自己中心的。
・口が達者で表面は魅力的。

 サイコパスの多い職業の上位10位を書いていましたが、それは省略します。興味の在る人は、自分で調べてみてください。「ふんふん」とうなずくような職業の人が上位を占めているのは事実です。

 最近、このサイコパスなことによく接するように思いました。戦争法に対する安倍晋三の態度や発言。原発再稼働への自治体の姿勢、原子力規制委員会の態度、電力会社の無責任な言い分。上に立つ立場にいる者がそうなら、我われ庶民の中にも、このサイコパスな人に出会うのも仕方の無いことでしょうかね。

 この漫画が欲しい方は連絡をください。先着10名にコピーをお送りします。「拍手」をクリックしていただき、そうすると書き込みに入ります。書き込みに送り先かメールアドレスを知らせてください。


私刑(リンチ)

 街中を歩いているとスーパーマーケットなどに、「無断で駐車されたら金3万円を即いただきます」とかいう看板を見受けます。もちろん他人の土地や店の駐車場に、無断で駐車して良いはずがありません。当然、僕でも怒ります。

 しかし、こういう形で罰を与えて良いとは思いません。本来なら「無断で駐車されたら、直ちに法的手続きを行います」とするのが正しいやり方ではないでしょうか。

 勝手に金3万円とかいう罰を決めるのは、この法治国家では許されていません。憲法にも違反することだと思います。極端に言えば、「無断駐車されたら、絞首刑にします」ということが許されるのかということです。

 繰り返しますが、無断で駐車することはけしからんことです。でもその犯罪に対する罰を、個人やスーパーマーケットが勝手に決めることは許せません。

これぞ私刑(リンチ)だと思います。最近、どうもこの私刑のようなことが多いと思います。昨日の報道を見ていると、歌手のアグネスチャンさんの行動や活動がけしからんと言って、身に危険を及ぼす予告がされていたということを伝えていました。これは脅迫です。

 先日もラジオを聴いていると、ある有名人がまったく身に覚えがないことで「死ね」ということを、ネットというツールを使って言われ続けたということをその本人が話していました。警察に相談しても「あなたが殺されるようなことになれば、捜査をしますが」という感じで、本気で取り上げてくれなかったそうです。

 このことで、この人は大きな悪い影響を受けたそうです。それも複数の人からの嫌がらせだったのです。結果は「ぬれ衣」で、やった人も解ったのですが、「犯人」は全くの「普通」の人だったそうです。彼らは「正義感」で責任追及をしていたようです。

 僕はやっていませんが、ツィターとかいうインターネットツールを使うのが多いようです。顔も名前も性別も年齢も分からない形で、集中攻撃をするというやり方は正義ではないと思います。それもとても感覚的な語り口の単語で、「殺せ」とか「死ね」というのは犯罪です。匿名は匿名としての約束事があると思います。

 僕も「日本から出ていけ」「えらそうなことを言うな」という嫌がらせの手紙を受けたことがありました。もちろん差出人は書いてありません。中には深夜の3時ころに電話で「げんぱつ、さんせいー」と叫ぶ電話が掛かったこともあります。なぜか3・11以降はありませんが。

 まだこういう手紙や声によるものは字体とか声というツールですから、まだ相手の様子を少しでも想像できますが、インターネットツールはまったく想像できないので、悪質だと思います。

 私刑は憲法によって許されていません。僕は「無断で駐車されたら金3万円を即いただきます」とかいう看板を堂々と掲げている店では、買い物をしません。

忘れない、忘れてはならない

 「忘れない、忘れてはならない」ということを実感しています。「戦争法」が強引に可決され、この怒り・悔しさ・腹立たしさ・悲しさを忘れてはならないと思います。

 安倍政権の「何でもあり」のやり方、そして「支持率低下は覚悟の上」という報道を見て、ますますむかつきました。

 彼は怒りのほとぼりが少し覚めるのを待って、まるで強行採決など無かったかのように戦争法など知らんぷりをして、景気政策に舵を切るでしょうね。その戦略だと思っています。国連での演説、内閣改造というステージに戻して、アベノミクスを前面に来年の参議院選挙に進むだろうと思います。このまま国民の怒りが続いていると、参議院選挙に勝てるとは思わないでしょうから。

 そう言えば、昨年末の解散・総選挙では「アベノミクスの景気政策を問う」ということを最前面に出して選挙を実施しました。昨年の集団的自衛権を閣議決定した時点で、この度の事態は予想されていたのでしょうけど、騙された市民がバカだったとも言えるのかも知れませんが。確かに、マスコミの世論調査で「もっとも関心のあることは」という問いの中に、集団的自衛権の項目もあったのは事実ですが有権者の関心は薄く、景気回復や福祉問題の方に関心が高かったのが現実でした。だから、来年の参議院選挙までの「怒りの継続」が重要だと思うのです。

 もともと「集団的自衛権」という言葉もインチキ臭いものです。反対の言葉は個別的自衛権というのでしょうけど、憲法をじっくりと読んでみて、どう考えてもこの憲法は、個別的自衛権も許していないと思うのですが。

 これからは、僕たちはこの度の戦争法への怒りを如何に持続させるかだと思っています。明日から消費税が引き上げられるというのと違って、戦争法が成立したからといって、即、市民の暮らしが明日から具体的に眼に見えて形で大きく変わるわけではないですから。

 この度の怒りをいかに忘れないで、せめて来年の参議院選挙までは持ち続けることが大切だと思っています。「持ち続けることこそで、国民が本気で怒った」ということになるでしょう。

 米国の元国務副長官の、リチャード・アーミテージという巨漢の男がいます。知日派と言われてますが、なかなかのくせ者だと思っていました。この人が2012年8月に書いた「第三次アーミテージレポート」というのがありますが、これを何かのキッカケで読みました。これを読んで、日本が集団的自衛権も原発も辺野古もTPPも、米国の言うがままになるのだということを改めて感じました。

 米政府の要請を断れない、この日本の姿がハッキリと見えてきました。これでは本当に植民地です。米国のつながりを切らないと、日本の真の独立はないと思いました。

 「忘れない・忘れてはならない」ということを改めて思いました。そして、諦めてはならないとも思います。このブログにも何度か書いたことがありますが、支配者は市民を「諦めさせる」ことが最大の政治目標だからです。

 僕の尊敬する人ですでに亡くなられましたが、高木仁三郎さんという人がいます。高木さんが1987年に書いた本に「あきらめから希望へ 生きる場からの運動」というのがあります。再び読み直してみようと思っています。

 それにしても最初は戦争法に反対していた一部の野党が、修正ということで裏切って政府に協力したことは、何よりも腹立たしいと思いました。予想されないことでも在りませんでしたが。

セレモニー

 「戦争法」、中央公聴会・地方公聴会が終われば採決だ!という状況のようですね。公聴会、言うまでもなく公けの人からの声を聴き、そこで出た意見を法律に反映させるための会だと思います。

 しかしそれが採決のための最終通過点になっていることに、強い違和感を感じます。それも意見陳述をする人の一人当たりの持ち時間は各10分、質疑をする議員の持ち時間も各10分、陳述者も何ともやる気が薄れるのではないでしょうか。まさにセレモニーですね。

 原発反対に関わった者として、「セレモニーだ!」と批判してきたものに、公開ヒアリングというのがあります。第一次、第二次と行われていましたが、これも次の手続きに進むための単なる儀式に他なりませんでした。

 戦争法にしても原発についても、国民の理解を得るということを表向きは「大切な事」としているのなら、時間も人も説明にもたっぷり必要ではないでしょうか。

 島根原発の放射性廃棄物処理に関する不正事件に対する「幕引き」手続きも、まさにセレモニーだったと思います。この間2回ほど、ブログでも取り上げましたので、僕がセレモニーだと言う意味は分かって頂けると思いますが。

 「多くの意見を聞き、理解を得て、意見を政策に反映させる」というのが大目的だったら、出来るだけそうなるように努力すべきものだと思います。多くの人は、仕事や学校などで忙しくしているのです。そういう人の意見や疑問にも耳を傾けることこそが大切なのではないでしょうか。

 レッテル貼りという言葉がありますが、頭ごなしに名前だけ、立場だけで聞かないというのは、この国の政治力を弱める由々しきことだと思います。行政も電力会社にしても、本音は「諦めさせる」というのが大目的なら、「皆さん言ってもだめですよ。諦めなさい」と言えばよいのに、「理解を得る」というような「ウソ」をつくからみんなが怒るのだと思います。

 それを見抜いた若者らが、政治に対して怒りの声を挙げたのは当然ではないでしょうか。

 原子力規制委員会から「再稼働」にOKが出た伊方原発3号機、来月6日に愛媛県議会での特別委員会で採決、10日の議会最終日に本会議での採決が行われるようです。伊方原発は広島県にも大きな影響を与えるものです。一愛媛県で決められて良いものでありません。

 セレモニーは冠婚葬祭だけで十分です。

どうして幕引きを急ぐのか

 島根原発での不正なデータ改ざん事件、中国電力は11日に、原因や対策をまとめた報告書を原子力規制庁と原発から30㌔圏にある6市に提出し、実質的な幕引きを行いました。

 5日に松江市で「有識者会議」をたった2時間20分ほど開き、6日後には125ページにおよぶ報告書が完成です。5日の「有識者会議」に出された「案」がホームページに掲載されたのは9月7日、これを公開と言えるのかどうかは極めて疑問ですが、そうだとしてもこれでは市民無視も甚だしいものです。

 この不正事件で、もっとも被害を被ったのは松江市民や、原発から30㌔圏自治体の住民だと思います。せめてこれらの人たちに、原因や対策を説明したでしょうか、意見を聞いたでしょうか、理解を得たでしょうか。松浦正敬松江市長も中国電力に「まだ抽象的なところがある。具体的な取り組みを」「また、社員に安全意識を徹底させますではなく、もっと掘り下げる必要がある」と、説明にやってきた副社長に注文したと報道されていました。

 僕も「有識者会議」に出された資料をじっくりと読んで、ここはどうなっているのか、この対策では甘いのでは、こうした施策の方が良いのでは、というようなことをまとめていたところでした。それがあっという間の幕引きです。

 原子力規制委員会の田中俊一委員長が、この不正事件について「比較的軽微、重要な問題を起こすような案件ではない」と発言をしたことが、幕引きのお墨付きになったものと思います。

 それで思い出したのは、ある男がやった万引き(窃盗)事件のことでした。この男、何回もの万引き事件を起こしました。最初は10万円近い、それなりに高価な物を電器店から盗みました。その時は強いお咎めで終わりました。しかし懲りないこの男、何度も同様の事件を起こしました。たぶん、何回かはばれないで済んだと思います。しかし、ある大きなスーパーマーケットで、から揚げ弁当だと思いますが、被害額1300円くらいで逮捕されました。

 何日間も勾留されて、保釈されないまま起訴され普通の公判廷で裁判を受けました。僕はその裁判を傍聴しました。手錠をかけられ腰縄姿で、2人の刑務官に付き添われて法廷に入ってきました。このスーパーから来たと思われる保安係の人たちが多く傍聴していました。被害額1300円の公判でした。

 中国電力のこの度の事件を視て、この男のことを思いだしていました。軽微かそうでないかは、関係ありません。たまたま「軽微」と田中俊一委員長は思ったのかも知れませんが、1300円のから揚げ弁当と同じです。体質と意識の改革が行われない限り、また繰り返すでしょうね。

 松浦松江市長も述べたそうです。「今回は極めて悪質。後がないという気持ちでやってもらいたい」、その通りです。しかし報告書を読む限り、緊迫感は受け取れませんでした。

これでは不正を繰り返す

 中国電力の不正なデータ改ざん事件、もう忘れたという人は「省ちゃんの前向き語り」ファンの皆さんならおられないと思います。島根原発での放射性廃棄物の処理に関して、流量計の定期的な校正を実施せずに、否、していないばかりかデータを改ざんして報告していたという事件です。

 この不正事件についての中国電力内での調査報告書がまとまり、9月5日に松江市で開催された「第13回原子力安全文化有識者会議」で報告されました。前回のこの会議は今年の2月に開催されていますから、7か月ぶりの開催です。その資料も中国電力のホームページに載りました。

 ホームページに載っている会議の様子の写真を観て、まず「えええー。およよー」と思ったのは、中国電力側の参加者がほとんど作業服を着ていることでした。それも新品の物でした。色の名前に詳しくないのですが、青色に緑を混ぜたようなあれです。島根原発の現地視察などの会議では作業服姿もありますが、部屋の中での有識者会議では、中国電力側参加者が作業服を着ているのは見たことがありません。これまでは全員背広姿でした。

 「形から入る」のが好きなこの会社ですから、不正事件が放射性廃棄物の処理に関する内容ですし、現場のリアルさを表すために、作業服にしたのでしょうね。誰が作業服を指示したのか分かりませんが?

 会社がいちばん言いたかったのは、「組織的な関与は無かった」ということだと思いました。「組織的で無かった」ということは、責任をその担当者個人になすりつけるものでした。

 しかしこの業務の流れを視ていると、計画⇒発注⇒作業票手続き⇒点検⇒作業終了後の手続きと、多くの人、多くの部署、そして実際に作業を行うメーカーと言われているところなど、この流れをすり抜けるように不正が通ったことなど常識では考えられない間抜けというか、それこそが組織的な犯罪です。

 担当者36歳が、「不適合だと知りつつ言いだせなかったのは、自分の評価を下げたくない。自分で何とかしたいという気持ちであった」としている部分など、まさにハラスメント(嫌がらせ)だと思います。

 担当者の上司と思われる管理者の問題についても触れていますが、「調査報告」なら、最低限は上司のこの分野における経験年数などを書くべきではないでしょうか。

 それと何と言っても、またもやという感じの自治体などへの報告遅れの問題です。新聞の「中電、自治体へ報告遅れ」という大きな見出しで書いていたのを、忘れたのでないでしょうか。6月25日に開催した株主総会にはとっくに分かっていたのに、総会終了まではひた隠しにしていました。不正が発覚した直後の新聞は、「23日から担当者が「体調不良」として休んだため、原因が把握できたのは25日だった」と書いていました。この「体調不良」問題について、報告ではまったく触れていません。

 5日の「有識者会議」も、たったの2時間20分です。儀式だけの会議だったのではとも疑いたくなります。これで幕引きにしようとするのでしょうか。このままで再稼働などもっての他です。僕は予言しておきます。5年以内に必ず同様の不正が起こることを!

 時間の在る方、この報告は中国電力のホームページから「更新情報」に入ればすぐに分かると思います。ぜひご覧になってください。

北に住む被爆者の救済も

 「省ちゃんの前向き語り」の希少なファンの皆さん、少しご無沙汰していました。4日から7日まで会議や友人との懇親などなどの用事を入れて、京都・大阪に行っておりました。

 遠方に出る時にはパソコンを持参してメールなどは可能ですが、帰宅しないと出来ないこともたくさんあって、ブログを書く時間というか気持ちが起こりませんでした。

 予想されていたとはいえ、昨日の最高裁が下した「在外被爆者にも医療費を全額支払うべきだ」とした判決は、本当に嬉しく心から「良かったー」という思いです。在外被爆者にも同様の援護施策をという運動は、被爆者援護法の制定を求める活動をしている者にとっては、悲願でもありました。「最後の大きなハードル」とも言えるものだと思っていました。

 「最後の」と言うと、被爆二世・三世などの対策は?などの抗議の声を受けそうですが、それでも在外被爆者への施策は大きかったと思います。

 特に、曲がりなりにも1994年12月に原爆被爆者援護法(正式には、原子爆弾被害者に対する援護に関する法律)が制定されてからは、残された課題に対する運動は弱まっているように思っていました。被爆者の高齢化、これで満足といった気持ち、労働組合に所属する被爆者の減少、などがその理由だったのではと僕は思っています。

 しかし今年は原爆投下から70年、余りにも時間が掛かり過ぎたと思います。今年の3月末時点で被爆者の平均年齢は80歳を超えたと報じられ、被爆者健康手帳を持っている被爆者の数は18万3519人とも報じられていました。昨日の最高裁判決を知ることなく亡くなった、多くの被爆者の人たちの顔が浮かんできます。

 新聞なども書いていましたが、実際に在外被爆者の人たちが病院などに払った費用を、どういうようにして国が支給するかということは難しい部分もあると思います。国によって保険などの医療制度の違いもありますし、でもそれは「被爆者の気持ちに立ってやる気」になれば、出来ないことでは無いと思います。

 この判決のニュースを聞いて僕がすぐに思ったのは、北朝鮮(朝鮮民主主義共和国)に住んでいる被爆者のことでした。厚生労働省は、北朝鮮には約900人の被爆者が住んでいると推定しているとしていました。国交が無いということで、北に住む人を見捨てることをしてはならないと思います。

 広島市の松井市長は、この判決を受けて「国は対応を速やかに」とコメントを出しています。援護法は法律ですから、「国の対応」というのもその通りですが、広島の市長なら北を訪れて対応を協議するなどの、先んじた自治体外交をすべきではないでしょうか。

 「被爆者は何処にいても被爆者」です。このことをしっかりと胸に刻んで、ことに当たって欲しいものです。もちろん、日本の平和団体からの国への働きかけはとても大切なことだと思います。

10回目の町長選挙

 上関町に原発建設問題が公けになって10回目の町長選挙が、9月1日に告示されました。新聞などで報じられていますが、現職の柏原重海(かしわばら しげみ)町長が無投票で当選しました。無投票は原発計画が浮上してからは初めてのことです。

 原発建設問題が浮上したのは1982年の夏から秋にかけてですから、今年で33年、町長の任期は4年ですから割り算をすれば8回か9回目の選挙になるはずです。しかし2003年4月の選挙で当選した加納簾香(かのう みすか)町長の後援会長が、買収で有罪になることが確定的になる直前に加納さんが町長を辞職し、この年の10月にやり直しの町長選挙が行われました。

 上関町長選挙では、汚い選挙が行われています。全国にその汚名をさらしたのは、1987年の「架空転入事件」です。86年の年末頃から人口減少が続いている町の人口が増え始めました。町外に住んでいる人間が、上関町に住民登録をして「偽者町民」になったのです。当時の「反対派の会」の会長だった向井丈一さんが告発を行い、100人を超える「偽者町民」が取り調べを受けました。そして正式に起訴された者、略式命令で罰金を払った者などが出ました。その中には当時の町長だった人間が経営していた海運会社の社員らも、有罪になりました。

 そしてなんとなんと、上関町に在る中国電力事務所の職員6人も有罪になったのです。その時に中国電力の言い分は「本人がかってにやったこと。会社は知らない」でした。

 このことを少し詳しく書いたのは、先日島根原発でのデータ改ざん事件などで、中国電力に申し入れに行った時のことです。数多い過去の不正の一つとして、この架空転入事件のことを言ったら、応対した中国電力側の担当者は「きょとん」とした顔をして、明らかにこの事件を知らないようでした。

 考えてみれば28年前のことですから、きちんと「汚い歴史」が継承されていないと、知らないでしょうね。だから、この会社は同じような不正を繰り返すのでしょうね。

 この度の選挙が無投票になったこと、僕のところにも「おかしい。これじゃあいけんだろー」「誰か出さなければ」「町長選挙は落下傘でも良いのだから、あなたが出ないか」とか、いろいろな電話がありました。

 この声がまったく分からないでもありませんが、福島原発事故で建設計画が凍結されている中で、現職町長の本音は別にして「原発財源に依存しないまちづくり」を進めている中では、「貸し」を作るのも一つの作戦かも知れませんね。

 町長選挙に合わせて告示された町議補欠選挙(定員1名)には、原発反対の候補も立候補しています。「原発のない町づくり」を大いに訴えて欲しいものです。

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