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原子力帝国

 今月末に、ロベルト・ユンクの研究をしている方と食事をすることになっているので、改めてユンクの書いた「原子力帝国」という本を読みました。ユンクのことを知っていない方もおられるでしょうから、簡単に紹介しますが1913年にベルリンに生まれ、ジャーナリストであり活動家でもあった人で、94年に81歳で亡くなりました。日本にも何度も来ています。

  「原子力帝国」は、1979年9月に日本語訳されたものが出版されています。39年も前の本ですが、改めて読んでみて、ユンクが指摘したことが「当たっている」とつくづくと思わせます。

 一言でこの本は、原子力社会は人間の「監視と管理」が強硬な社会になるという内容です。それは「原子力ムラ」の中にいる人にも及び、相互に監視と管理が行われるということも書いています。

 本の中で、原子力帝国を守るために次のような物が導入されると具体的な名前を示しています。言っておきますが1976年のことです。

 「レーザー光線による身分証明書確認」「分離回路による屋外照明」「長い感熱器を持った赤外線報知器」「自動カメラによる訪問者監視」「新型施錠組織スフィンクス2号」「キング・ピン・ロック盗難防止装置」「建造物明け渡し計画の基礎となる見取り図」「ポリカーボン防弾板」「化学棍棒-企業防衛のための自衛道具か?」「新規同定・把握システム」「無線乗客保安施設」「より広い監視領域をもった赤外線探知機」「高度の妨害防止力をもった磁力接触器」「原子力発電所は地下へ」「完全な聴取のできる小型盗聴器」などなどを、予測しています。

 これらの装置が、「安全のため」という大義名分のために、莫大な費用がつぎ込まれているのです。よくあるのは、なんといっても「防犯」と言い大義のための監視カメラでしょうね。

 実際の経験から書いてみたいと思います。何年か前に、中国電力の本店の建物に「原発反対」という落書きがされていたことがありました。何故か僕に連絡があったのですが、監視カメラを調べたら社員だったようです。

 マンションにしても会社にしても、二重三重のセキュリティを通らないと入れない。2020年の東京オリンピックが決まった翌週のALSOK株は、急上昇しました。ALSOKは警備を担う大会社です。大手の電器販売店やスーパーなどでの見られる、万引き防止のセキュリティ装置、メールで関係する名前を検索のところに書きこむと、瞬時に表示される該当するメール、まだまだたくさんあることは、みんな知っていますよね。

 映画にもなりましたが、「スノーデン」で明らかにされたアメリカ国家安全保障局(NSA)による個人情報収集の手口も有名になりました。スノーデンはアメリカの司法当局から逮捕状が出ているので、今はロシアのどこかに滞在しているそうです。

 手口を暴露したスノーデンの行為は犯罪といえば犯罪でしょうけど、暴露することによる社会的利益とリスクを考えれば、故国に帰れないというほどのことでしょうか。

 繰り返しになりますが「安全」という大義のために、監視と管理が極端に横行することは、本当に怖いと思うのですが。

 
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検閲される時代が来た

 今日は3月20日、食道がんの手術をした溝口善兵衛島根県知事が退院をされる予定日となっています。

 中国電力は2月中に島根原発3号機の運転開始に向けて、立地自治体の松江市と島根県に事前了解の手続きに入るということにしていました。しかし溝口知事の退院まで待つということになり、新聞なども「(手続きを)知事復帰後の3月以降とする」と報じていました。

 そういうことで、溝口さんの退院がとても気になっていました。3月20日は予定日であって、延長になることもあるでしょうし、退院してもすぐに公務復帰が出来るのか否かも分かりません。

 公務復帰に合わせて、中国電力も手続きに入るものと予想し、その日のために「抗議文」案を作成していました。もちろんその日を待っている訳ではありません。抗議文作成には、それなりの時間を使っていました。また3月24日に山口市で開催される、上関原発を建てさせない集会に参加するバスツアーで、バス内学習会のレジュメの準備も重なっていました。

 そんなこんなで、「省ちゃんの前向き語り」もご無沙汰となりました。

 森友事件もですが、それ以上に文部科学省の前事務次官前川喜平さんが、名古屋市立中学の授業で講演した内容を、文部科学省が名古屋市教育委員会に報告するよう求めていた事件は、身体が震えるばかりの怒りを感じています。

 一番感受性の強い中学生に、前川さんの話しを聞いてもらうことが、そんなに悪いことでしょうか。文句があるのなら、文部科学省の現職の官僚も行って話しをする機会を作れば良いのです。

 原発・憲法・北朝鮮のこと、賛否のある問題をどちらの立場の人からも話しをお願いして、話しを聞く機会を作ることは大切なことではないでしょうか。

 学校の主役は、児童・生徒です。僕も20年以上前に生徒たちに、なぜ原発に反対しているかについて授業をしたことがあります。もちろん、原発を進める側の中国電力からも話しを聞いたそうです。

 またアメリカでも、高校生に原爆のことを話したことがあります。戦争を仕掛けたのは日本だ、原爆投下で戦争を早く終わらせたという議論が、生徒同士の中でも議論になり、とても興味深かった思い出があります。

 いちばん多感な生徒たちに、様ざまな立場の意見を聞かすことほど重要なことはないのではと思います。

 NHKの連続テレビ小説の「わろてんか」で、映画の台本が検閲されるという時代をやっていますが、前川さん講演への内容報告事件と重なり合います。

 それにしても、官僚たちには政治に対し「批判する」ことの尺度が無くなったのでしょうか。空恐ろしいという気持ちにもなります。


新年の思い

 新しい年ですね。明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。

 年末は29日から予定を入れなかったので、CDで音楽を聴きながら大掃除をしたりしていました。大掃除は、先ずはマイカー、トイレ、窓ガラスの清掃、そして一番時間が掛かるのが自分の部屋です。部屋中に残っている資料類を一枚、一枚チェックしながら新しいファイルに綴じたり、捨てたりの作業で、紅白歌合戦が始まっても続けていました。両親の墓にも行き、墓掃除もしました。

 そして内緒で、「終活メモ」というのを作り始めました。わが妻は、貯金とか株式とかにほとんど関心を示しません。能天気といえばそうですが、僕がこれまで自由に行動ができたのも、そういう妻の性格だからこそかも知れません。

 この「終活メモ」は、1月8日の誕生日までには完成させる予定にしています。北朝鮮の金正恩くんの誕生日も1月8日で、この日前後に核実験などはしないように願うばかりです。

 最近やっと報道され始めた感じですが、北朝鮮の核実験場近くの住民の中に、原因不明の頭痛、口の中の異常、倦怠感、感覚障害を訴える人が多いと聞きます。そして言葉が適切かどうかは分かりませんが、「奇神病」と云われているそうです。特に水の放射能汚染が強いようだと、脱北者らが訴えているインタビューも聞きました。

 核実験場周辺の健康被害を、一番心配していました。アメリカのネバダ実験場のダウン・ウインダー(風下住民)の健康被害、太平洋核実験場周辺の島に住んでいる人たちの問題、それはソ連の実験場周辺でも、世界中の核実験場周辺で被害が心配され、現実に出ていました。

 最初の被爆国の人間として、北朝鮮の放射能被害者にも手を差し伸べなくてはと、思ってしまいます。

 ところで、年末年始は「あれを読もう、これを読もう」と計画はするのですが、実際はなかなか思うようになりません。そんな中で、「マスコミ市民」という雑誌の12月号に、ジャーナリストの大谷昭宏さんが「ポスト総選挙、政治はどうなる」という対談で、とても面白い話をしておられました。ちょっと長いのですが、ぜひ皆さんにシェアしたいので、読んでみてください。

 「赤穂浪士の討ち入りで、47人ではなく23人しかいなかったら、炭俵に隠れている吉良上野介を見つけることはできなかったでしょう。戦で大将の首を取りに行く時には、有象無象が集まって、何の役にも立たない連中も混じってワーワー言いながら取りにいくものです。しかし、その前に、お前はいいとか悪いとか言って人を絞り込んでいったら、半分は駄目になるに決まっています。そこは作戦が物の見事に失敗したのですが、逆に言えば、立憲民主党の大躍進に象徴されるように構図がはっきりしてきました」という内容です。

 「有象無象が集まって、何の役にも立たない連中も混じって」は、だいぶ失礼な発言かも知れませんが、僕らの活動にも大いに参考になるものでした。もちろん、立派な大石内蔵助も必要ですが。

新しい「3だけ主義」

 一昨日、12月25日は中国電力が島根原発2号機の「新規制基準への適合審査申請」を行った日でした。2013年ですから、丸4年が経過したことになります。中国新聞に関連した記事が出ていました。東京支社に転勤して河野記者の署名記事です。

 今年は、日産自動車のデータ改ざんなどなど、ごまかしの本当に多かった年でしたね。新幹線の亀裂問題への対応の悪さは、とっさの判断が自らではできないという、安易さと甘さを思い知らされました。

 今年最後?のムカツクことになったようなことが、昨日のニュースが報じていました。それは東京で女子高生が殺害された事件で、この裁判を審理した裁判官が自らのツイッターに「無惨にも殺されてしまった」などと投稿したという事件です。被害者の母親が「事件をちゃかしているように感じる。現職裁判官の行為として信じられず、許せない」と話したそうですが、その気持ちよく分かります。

 裁判官も一つの職人的な仕事だと思いますが、仕事にプライドを持ち、キチンと行う職人という人が少なくなったように思います。

 その大きな原因は、現場を知らない人が多くなっていることだと思っています。僕が現役として仕事をしていた40歳台くらいまでは、現場で教えられ、仕事をする上でのマナーのようなこと、態度を教えられ、身体で仕事を覚えさせられました。

 それがだんだんと現場の作業、お客に直接接する作業は、下請け、孫請けに下ろされてしまいました。下ろされるのは仕方無い部分があるにしても、それらの作業者を指示したり、ある時は注意したりすることが無くなったと思います。指示するにも、その作業のことを知らない監督的立場の人が多くなったと思います。

 この度の新幹線の亀裂問題でも、作業のノウハウというか勘を含めて知っている人の多くが、定年退職時代を向かえるというのもとても不安です。

 技能オリンピックというのがありますが、かつては日本がベスト4までには入っていたそうですが、今は中国がトップで、日本が9位に下がったそうです。

 「安全ヨシ!」という感じで、指さしのポーズをしているJRのポスターを見かけますが、嘘っぽくて見る気にもなりません。

 技術で有能な人材を、安易に他部門に回すというようなことも行われています。中味よりも、形だけ、数を揃えれば良いというのも問題だと思います。高齢化時代で有能なスキルを持っている人材というのは、会社にとって経営者にとても大事な財産だと思うのですが、それらをいとも簡単に失うような事態だと思います。

 このブログに「今だけ、金だけ、自分だけ」という「3だけ主義」を書いたことがありますが、今の企業や経営者を見ていると「数だけ、形だけ、ポーズだけ」という新しい「3だけ主義」を思わざるを得ないのです。

 やがて大きな失敗が明らかになっても、頭を下げて本音は「内部告発したのは誰だ!」と犯人探しが始まるが常です。こんなの何度も見てきました。あー情けない。



民営化とユニバーサルサービス

 早くも11月、あっという間に過ぎる時間の流れを感じています。

 11月から僕が投函する近くの郵便ポストの収集時間が、1日に1回となりました。何年か前は、早朝とお昼、そして夕方の3回ありました。それが2回となり今日から1回となったのです。

 結構使われているポストは2回かなと思って、区役所前のポストを視てきましたが、ここも1回でした。メールの普及で郵便を使う人が少なくなったのでしょうけど、収集が1回になるのはサービス低下ではないでしょうか。

 郵便局に行くと、今では年賀状の購入予約を誘われます。年金の受取りを郵便局にするとプレゼントを出すとか、保険の加入も誘われます。あいさつも丁寧になりました。利用する側の立場からは、丁寧なあいさつで気分は悪くはなりませんが、あいさつを求めて郵便局を利用するのではありません。

 働いている人から聞いたのですが、働いている多く人が非正規だそうです。そして、年賀ハガキや保険の勧誘などノルマが課せられているそうです。自腹で多くの年賀ハガキを購入し、それを金券ショップで売っているという話しは本当に嘆かわしくなりました。

 電電公社も民営化してNTTになりましたが、公社時代は近くにある電話局にはたくさんの職員さんがいました。分からないことは、電話局の窓口に行けば、丁寧に教えてくれたものです。

 最近は、「○○は○番を押し、次は○番を押し…」とやられ、次のメッセージは録音された言葉で「ただいま電話がたいへん混みあっています。しばらく経って…」をやられると、もう諦めです。

 番号案内の「104」は無料でしたが、有料になる時に障害者手帳を持っている人は、暗証番号と名前を言えば無料ということでした。母親が障害者手帳を持っていたので、それに登録していました。

 最初の頃は、そのサービスが働いている人にも徹底されていたようで、スムーズに答えてもらいましたが、何年経ってそのことを言うと「エッー」という答えでした。もう母は亡くなったので、使えないでしょうが、今でも残っているのでしょうかね。

 旧、国鉄・電電・郵政などのサービスは、ユニバーサルサービスとして全国均等、安価な値段で平等にというのが基本だったと思います。

 私たちが使う電力も去年の春から自由化され、2020年には発送電事業も分離されることになっています。今は、これまで通りのサービスは維持されると云われていますが、何年か後に過疎地に電線を張るのは特別料金とかいうことにならないかが心配です。

 今から郵便ポストに投函しても、収集されるのは明日の夕方です。働いている人も減らされたのでしょうか。ホント、これで良いの!?

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