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仁さんに伝えたいこと

 「仁さん」というのは、高木仁三郎さんのことです。僕の原発反対運動に、大きな影響を与えた大恩人です。今から18年前の2000年に62歳という若さで亡くなりました。

 仁さんが東京都立大学を辞めて、最初に原発問題を扱った組織が「プルトニウム研究会」で、1974年のことでした。仁さんの著書はたくさんありますが最初の頃に書いたのが「プルトニウムの恐怖」だったと記憶しています。手元にありますが、本の紙が日焼けした状態になっています。東京で世界プルトニウム会議の開催を企画し実行したのも仁さんでした。仁さんは相当にプルトニウムにこだわっていました。原発に賛成でも仕方無いが、プルトニウムの所有には反対して欲しいとも語っていました。

 その仁さんに伝えたいこと、それは日本がやっとという感じでプルトニウムを削減する方向に舵を切ろうとしていることです。

 来週の水曜日、6月27日に開催される中国電力の株主総会で私たちは株主提案議案を提出していますが、その中の「再処理を行わない」という議案の補足説明を行うことになっているのですが、こんな文のものを書いて準備しているのです。ブログが更新できない言い訳として目を通していただければ幸いです。前置き部分は省略しました。

 今や、原発の使用済み核燃料から作りだされるプルトニウムは、使い道の無い、やっかい物であるということがますます明確になりました。アメリカからの減らしなさいという要求を受けて、わが国の政府もやっとという感じで、プルトニウムを減らすということにするようです。

 核燃料サイクルは、回らないサイクルであることは最初から分かっていたことでした。高速増殖炉「もんじゅ」は、20年あまりの間にほとんど稼働しないまま廃炉になりました。この開発には1兆1千億円を超えるお金がつぎ込まれたとされています。めざした成果は「高速増殖炉はやらない方がよい」ということだけだったのではないでしょうか。

 また6月13日には、茨城県東海村にある再処理施設の廃止措置が原子力規制委員会から認可されました。作業終了までには約70年がかかり、私たち国民のお金約1兆円が投入される見込みだといわれています。

 青森県の六ヶ所村再処理工場の完成目標は、実に24回も変更され、すでに24年も遅れているのです。昨年12月日本原燃は2018年度上半期の完成目標を3年延期すると発表しました。これまでの総事業費は13兆9千億円にまで膨れあがり、まさに天井知らずの状況ではないですか。まともな民間企業ならとっくに止めていることではないですか。

 そして今になって、原子力委員会からプルトニウムの使い道が見通せないから、再処理政策を見直すという方針が示されようとしています。プルトニウムは使い道のないやっかい物だということを、もっとも知っているはずの中国電力が、国にそのことを言えなかったということが、哀れというか許せないのです。

 プルトニウムの残された使い道は、原子爆弾しかありません。日本が保有しているプルトニウムは約4万7千キログラムです。これは原子爆弾を約6千発分とされています。

 そのために国に対しても「再処理事業は行わないように」と、ものいう中国電力になっていただくために、この議案を提出しました。多くの株主の皆さんの賛同をいただきたく思います。
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ブログが書けなかった訳

 「省ちゃんの前向き語り」、たいへんご無沙汰していました。書きたいこと書かねばならないことたくさんあったのですが、なにかと多忙を極めていました。

 時間が取れないのではないのですが、スケジュールが頭にあると、それが終わるまではゆっくりした感じにならないのです。もっとも時間を割いたのは、中国電力の株主総会への質問書の作成でした。余りにも多くの問題を抱えている中国電力ですから、あれもこれもと考えればいくらでも質問事項が出てくるので、最後は「エイーヤー」と線を引き、先週の金曜日に郵送しました。

 「質問書が届いたら連絡をお願いします」と言っていたので、一昨日の朝、電話がありました。「今、見させていただいています。いろいろと書かれましたね」と言われました。

 改めて中国電力を見ていると、エネルギー基本計画の中での議論の、全てを抱えているのがこの会社です。

 原発新設が大きな議論になっていますが、国内で唯一の新設原発問題が山口県の上関原発です。再稼働問題では、島根原発2号機が2013年に原子力規制委員会に「再稼働申請」を行っています。そして建設中の中にある島根原発3号機が、運転開始に向けての手続きをするための、事前了解の手続きを開始しました。あくまでも立地自治体だけです。30㌔圏内にある周辺自治体から、立地自治体と同じの安全協定を求める意見が中国電力に寄せられていますが、「丁寧に説明する」とは言ってますが、事前了解は立地自治体だけです。

 新潟県知事選挙で自公が押した候補が当選しましたが、柏崎刈羽原発の再稼働はそう簡単ではありません。最低でも1期目の任期である4年間は、無いようです。福島第一原発の形と同じ沸騰水型(BWR)の原発では、島根原発2号機が再稼働のトップになるのではということが、とても懸念されるのです。

 そんなこんなで、ブログに集中できない状態にありました。僕は至って元気です。ということで少しご無沙汰していました。


島根原発3号機の運転手続きをしてはいけない

 月・木曜日の週二日に仕事をしている関係から、来週の7日まで休みです。友人のところに竹の子をもらいに行ったり、子どもたちの誕生会、孫と公園で野球をしたり、とゆっくりして過しています。

 今日3日は広島市内のハノーバー公園で開催される、「5・3憲法集会」に行ってきます。でも自宅では、読書、中国電力が島根原発の運転開始手続きを始めた時の、広島県内の自治体への要請書書き、そしてこの「省ちゃんの前向き語り」も久しぶりに3日連続で書いています。もともと書くのが好きなのでしょうかね。

 さてさて連休明けには、中国電力が島根原発3号機の運転開始の手続きを行うための、立地自治体への事前了解を得るための要請を行う計画とされています。

 4月5日のこのブログで、「同様と同等の違い」というタイトルで書きましたので、詳しくはそこを見ていただきたいと思います。今、周辺の自治体が立地自治体と「同等」の安全協定を結び、周辺自治体にも「事前了解を得るように」と中国電力に強く要求がされています。

 中国電力は「(立地自治体と)同じように丁寧に説明する」とは発言していますが、あくまでも「ように」であって、周辺自治体の「了解を得る」ことには、頑なに拒んでいます。原発が安全なものだと思っているのなら、周辺自治体に「了解を得る」ことを拒否する理由は無いと思いますが。

 鳥取県の担当者が4月27日、この問題で境港や米子市との了解が得られるまでは、立地自治体への新規制基準適合性審査(運転開始)の事前了解申し入れは「常識的にはあり得ない」という考えを示しました。平井伸治鳥取県知事も28日に島根原発を初めて視察した時にも「時間にとらわれず丁寧に(説明を)やっていただく」と求めていました。

 中国電力が手続きをやる前には、住民説明会などを開催し「地域全体で理解することが必要だ」ともしています。これまで再稼働した九州電力の川内原発や玄海原発、四国電力の伊方原発にしても、周辺自治体の首長さんに強い反対の声があったにも関わらず、電力会社は再稼働を強行しました。玄海原発では30㌔圏内の8市町のうち、長崎県の松浦・平戸・壱岐の3市と佐賀県の伊万里市が明確に反対を表明しました。

 島根原発でもこのまま、周辺自治体の了解を得ることをせずに、原発の運転が始まったら、これが全ての原発の再稼働などへ波及することになります。島根原発だけの問題ではありません。そんなことは絶対に止めないといけません。

 原発事故の影響が、30㌔圏内の自治体に収まらないことは、福島原発震災でもチェルノブイリ事故でも明らかです。

 頑張れ周辺自治体と、応援のエールを送ります。



上関原発、このままでは解決しない

 4月11日の中国新聞は、大きな見出しで「上関原発工事再開困難に」との記事を載せました。その理由として、これは少し小さめの見出しですが「新エネ計画 新増設明記せず」としていました。

 新聞記事はその理由として、現在見直し作業が進められている「エネルギー基本計画」で、「原発の新増設を明記しない方針を固めた」からとしています。

 その後、4月27日に経済産業省は「エネルギー基本計画」の骨子案を示しましたが、原発の新増設の必要性の文言は明記しなかったものの、「重要なベースロード電源」と位置付けています。また原発については、「優れた安定供給性と効率性があり、運転時に温室効果ガスの排出もない」と評価し、核燃料サイクル政策についても、関連する自治体や国際社会の理解を得たうえで「引き続き着実に推進する」としています。

 国内で原発の新設計画は、中国電力の上関原発だけです。中国電力社内でも「上関原発は必要ない」「建たない」と多くの人たちが話されます。清水希茂社長も1月に行った記者会見で、「(エネルギー基本計画で)新増設の位置付けが明確にならないと、上関を動かしていくことは現実的に難しい」と明言していました。

 ある意味、新設が認められないことを『期待』していたようにも思われました。一方で「エネルギー情勢懇談会」は、今から32年後の2050年にも、原発を維持するとしています。

 そもそも、「エネルギー基本計画」の検討をしていた「総合資源エネルギー調査会基本政策分科会」に、まさに横ヤリを入れるように「エネルギー情勢懇談会」が入ってきたことも、気に入りませんでした。懇談会はあくまでも経済産業大臣の私的な諮問機関のはずです。メンバーも政策分科会よる少人数で、顔ぶれをみても、みんな原発の推進派です。

 中国電力の清水社長も、「なんとか(計画)を動かしたいがいまは難しい」と話すとともに、「上関も重要な電源だ」と強調するポーズをしています。

 ズルズルと先送りすることで、「地元の人たちを苦しめないで、きちんと計画撤回を決断すること」を強く言いたいです。計画が撤回されない限り、地元の中に分裂・分断は無くなりません。

 こんなことが許されるはずがありません。腹が立つやら、情けないやら、歯がゆいやら、この気持ちの「持ってき場」がありません。

 それにしても、一番きっぱりと「上関はやめるように」が言える山口県の責任は大きいです。山口県の「国の議論の動向を引き続き注視する」という、他人事の態度はどうしても許せません。国内で2番目に若い知事とされる村岡嗣政山口県知事、若さの魅力は決断力です。ここで「上関原発計画は白紙撤回に!」と言えないのですか。言えない理由は何なのですか。

 トランプ大統領が集会の場で米朝首脳会談に触れたら、会場から「ノーベル賞、ノーベル賞」との声が上がり、本人も喜んでいたようです。このニュースには笑いましたが、「村岡さん、上関原発計画を白紙撤回に」と明言したら、僕はノーベル賞に推薦しますよ。

あと一押しという感じだが

 島根原発3号機の運転開始に向けての手続きを始めたい中国電力、立地自治体である島根県や松江市と、「同等」の「安全協定」を締結させたい平井伸治鳥取県知事、この問題は4月5日の「同等と同様の違い」というタイトルのブログで書きました。

 連日のように動きのある島根・鳥取両県の地元新聞を送ってもらい、鳥取県と境港市、米子市の対応を注視しています。4月7日付けの山陰中央新報の「概要説明と申請は別」という記事にあるように、中電の概要説明は3者とも受け入れるものと思います。

 4月6日に退院した溝口善兵衛島根県知事も、「鳥取側の意見を入れた上で(中電に)回答していきたい」としているので、近く島根・鳥取両県知事の協議の場が設定されるようです。

 しかし、島根県の自民党には「ポスト溝口善兵衛」が頭にあるようです。ここで頑張ってほしいのは、平井伸治鳥取県知事です。「同様」ではなく、「同等」の「安全協定」にするために、頑固にその姿勢を貫いてほしいものです。

 今、この時点で「玉虫色」にしていたら、「同等」の壁は相当に高いものとなるでしょう。そのためにも、私たちの平井知事に対する応援というか、動きを強めることが重要です。

 自民党の原発推進の急先鋒である「電力安定供給推進議員連盟(電力安定議連)」の親分各が、島根県の細田博之議員ですし、鳥取県の石破茂議員もそうです。

 一方、4月11日の中国新聞は、上関原発について「工事再開困難に」と大見出しで書き、「新エネ計画 新増設明記せず」と報じました。4月10日に開催された経済産業省の「有識者会合」で、その方針を固めたというものです。

 しかし電力業界の業界紙、電気新聞は上関原発について、具体的には書いていません。2050年エネルギー戦略の提言骨子を5項目掲げています。それは次の通りです。
★エネルギー転換で脱炭素化
★あらゆる選択肢を追及する全方位の複線シナリオ採用
★再生可能エネルギーを経済的に自立した主力電源に
★原子力は依存度低減も脱炭素化の選択肢に
★石炭火力の発電効率向上、天然ガス火力への移行
としています。

 中電には、上関原発を気持ちはほとんど無いと思いますし、電力需要的にも、建設資金の面からも建設は不可能ですが、中国地方では大企業でも、電力会社の中では、地方の田舎電力会社、「新設」のシンボル的存在の上関原発の行方を自らが判断するような自主性は無いと思います。特に今の清水希茂社長には、そんな根性は無いでしょう。

 この問題でも、あと一押しだと思っています。この夏までには閣議決定されるであろう「エネルギー基本計画」、「建たない」とはみんなが思っていながらも、「建てたい、建てたい」と言ってズルズルと先送りをさせられることほど、大きな犯罪は無いと思います。


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